(以下はある広告会社社内報のコラムで書いたものです)
コンサルタントにとって集中力を高めることは重要だ。
集中力というのは結局のところ緊張感の持続だ。
人間は一日の間に緊張と弛緩が繰り返し起きている。だから、誰しも集中できる時間帯やタイミングを持っている。その時間帯やタイミングをわかっていると集中しやすいが、タイミングがずれるとかなり努力しても集中できないことになる。
マクドナルドの原田永幸社長(元アップルコンピュータ社長)は夕方4時ぐらいに1
時間程度のシンキングタイムを毎日もうけているという。夕方は身体の行動が鈍り精神は集中しやすい。すこしアンバランスな状態になりやすいという。その時間帯は面会を断って一人で集中的に経営について考えるという。
有名になった『ウェブ進化論』の著者でウェブコンサルタントでもある梅田望夫さんは朝5時~9時だ。周囲の人間が起き出す前に一仕事片づけてしまうらしい。
概ね早朝型、夕方型が経営者やコンサルタントに多いと実感している。末吉も経験から朝6時~8時が集中できるため考える仕事は早朝に持ってきている。騒音もなく自然に集中できるようだ。皆さんは自分のシンキングタイムをわかっていますか?
集中できる時間帯であろうとなかろうと、どうしても集中しなければならない時がある。
そういう場合は集中すべきことを強く自分に言い聞かせないといけない。声に出すといい。「集中するぞ」「集中するぞ」と小さく何度も唱えて、拳を強く握りしめて集中できる身体状況を無理矢理作り出すのだ。体の緊張は精神の緊張に結びつきやすいのでこの方法がよく使われる。スポーツトレーニングの世界でよくやられていることだ。入眠儀式ではないが一通りの手続きが必要なわけだ。些末に聞こえるが効果は高い。
コンサルタントの中谷彰宏さんの話を聞いたことがある。
彼は実際時間ではなく時間感覚を変えることが重要だと言っている。つまり、時間が無く切羽詰まった状態を作れば集中しやすくなるので、なるべく時間は細かく分割することで集中時間を作り出す。この30分でここまでやるぞ、次の会議までの半端なこの15分間でこれだけはやろうと考えると自然に集中する。末吉も打合せの合間の15分で仕事を片づけることが多い。15分という半端時間が集中タイムだ。
中谷さんはさらにこんなことを言っている。思考スピードを変えることで集中時間を作る。つまりふだんより早く行動しようと自分に言い聞かせる、早く歩いて、早く机につき、PCを素早く出し、キーもいつもより軽快に早く打つ。早くする行動が自然に集中力を高めるという。さらに上級テクニックとしてリズムを作りだすと良いと言う。「クイック、クイック、スロー、スロー…」というように早くする行動と遅くする行動を組み合わせることで集中時間が延びるというのだ。人間の身体は緊張と弛緩を繰り返すので、中谷さんの考えはそれを人工的に作り出そうとするものだ。
確かに私も集中時間は正味1時間ぐらいで、1時間を超えると集中力を落ちることを感じてきた。逆に30分、15分と半端な時間を他の予定と組み合わせることで集中時間を作ってきたので、クイック、クイック、スロー、スローというのは体感的にわかることだ。
中谷彰宏さんの話を聞いていると集中を楽しんでいるように聞こえる。このゲームのような感覚で集中時間を作り出すことが大事なんだろうな。
僕は20年ほどの社会人生活の中で、テレビ番組制作会社、広告会社、コンサルタント会社といった締め切りが必ずある業界で生きてきて、時間に追われ放しだったので比較的嫌々集中しなければならないことが多かったが、今は中谷さんの言うように集中を楽しみたいと考えている。
最近のコメント