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2007.10.21

PDCAを回すことこそ、最大のリーダーシップだ

この2日間、ある企業のリーダーシップトレーニングだった。トレーニングに参加する方たちのリーダーシップスタイルを創り、またその企業の文化を分析し企業をあげてリーダーシップスタイルを構築するという、なんとも壮大なトレーニングだ。

僕は分析的構成的な研究型ワークショップが好きで、なぜかこのタイプのトレーニングを年に何回かお引き受けしている。2日間15時間は消耗しきって声も出なくなるほどなんだけれど、なぜか毎回大きな発見があり、この発見のおいしさで苦労を忘れてしまう。

今回の発見はPDCAだった。

近代マネジメントの本質とも言えるP計画・D実行・C評価・A再実行というサイクルは、言うほど簡単ではなく、このサイクルを健全に回せば企業は確実に良くなる。

実際には企業によって特徴的な運営がなされる。Dばかりのベンチャーや中堅小企業なんてざらだ。よくでPDPDだ。中期計画があり、まがりなりにも計画段階で様々な検討が加えられるが実はPとDはけっこう離れていて計画を帰りみることがない、なんて企業も多い。

今回私の経験した会社は、Pが実に精度が高く時間と人力をかけて立案され、またそれにもとづく実行体制も比較して整備されている企業だ。そのことはとても素晴らしいことだ。

僕の経験では製造業に多いパタンだ。開発の現場では、フロントロード=前準備が重視され、どのような市場機会であっても対応できる幅の広い開発計画が擁され実に綿密だ。コストを無視しているという言い方は適切ではないが、生産販売に比較するとはるかに鷹揚な体制がくまれPlan-Doを確実なものにしてきた。

しかしそれでは企業は知的人的蓄積ができない。ほうぼうで新しい事業や商品の目は生まれても雲散霧消してしまう。今回はそんな話が随所で聞けた。たぶんそれはある時期までいい文化だったのだ。野生的で挑戦的な文化だったんだ。

トヨタの企業文化をひもといてみると徹底した規定集や事後報告書が目立つ。何十万もあると書かれている、管理者は1ヶ月に600ページ読むとも書かれている。見える化とかカンバンとか言われるものは根源に徹した文書主義があるわけだ。文書を残す根源にはCheck&Actionがある。日本企業では少ないクロージングの伝統だ。仕事の後始末にたいへんな労力をかけて、評価し再行動の糧にする。

実はこのC&A評価行動こそが企業文化の担い手であり、リーダーとしてフォロワーの行動から多くの蓄積を得る機会なのだ。リーダーとフォロワーが一緒になって成長を果たす機会なのだ。これが欠けると実はフォロワーシップが重要だと言われるようになった新世代リーダーシップは発揮しづらいことがよくわかったトレーニングだった。

トヨタについては徹底して調べなおさないといけない。

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