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2006.08.17

あるIT大手の顧客心理マニュアル

 (秘)のマニュアルを見たことがある。
 もう10年も前になる。IBMの営業マニュアルと言われるものを偶然拝見することができた。営業マニュアルはいくつかのタイプがあるようだったが、私が見たのは顧客の性格パターン別にまとめたもので、先方の性格に合わせてその顧客がどのような成果を求めてくるかを整理したものだ。この内容がすごい。かなりの経験者が書いたようで、末吉の経験でも頷ける部分が多い。シンプルだが大変深みのある記述だと思ったので、思わずその場でメモして帰った。
以下の構成はタイプ別になっている。皆さんの顧客はどのタイプだろう。

(1)旺盛な参画意欲を見せるクライアント…口癖は「僕も考えるから」「一緒に考えよう」
このタイプのクライアントは自分の主義主張を通したいと考えることが多いから、客先の主張に明確にあわせる必要がある。

(2)ビジネスライクは割り切りのよい感じのクライアント…口癖は「目的から考えると」「そちらもビジネスでしょうから」
このタイプの顧客は理詰めだ。要求水準が明確だからしっかりした要求水準に合わせた成果物を要求する。

(3)時と場合に応じて考え方の柔軟性を見せるクライアント…口癖は「では変更しましょう」「よりよいものを作ればいいわけですから」
このタイプが顧客ならば成果情報を沢山いれて新鮮さを尊重するといい。柔軟な方は情報量も多い顧客だ。

(4)陳謝に対して寛容なクライアント…「人間は間違いがあります、気になさらないで」
実はこの顧客は成果物に問題点があると容赦ない攻撃をかけてくる。間違いを認めるということはミスであると断じているわけだ。だからトラブルの追求も容赦ない。怖い相手だ。

(5)些細な齟齬や誤りに厳格なクライアント…「御社の企画書に誤字があるのを発見したので」「小さなことですが気になって」
細かなことが気になる顧客だから、形式さえ整えばかなり認めてくれる顧客だ。

(6)強い責任感と守秘義務を求める顧客…「守秘義務契約を交わすまではしゃべることができません」「これは御社の責任範囲でしょう」
範囲の明確な顧客だ。報酬に対しての成果を厳しく求める傾向にある。タスクに対して報酬がついているとみるわけだから、タスク=金額が明確だと納得してくれる顧客だ。

(7)現実無視の過大な要求を求める顧客…「徹夜してもやりきろうぜ」「死ぬ覚悟で?
やっているか」
このタイプの顧客にはやる気の表明をしっかりすることだ。案外「がんばります」ですむことが多い。相手に忠誠心を見せてもらいたいという意味なのだ

(8)営業の自主性を尊重する顧客…「御社は専門家ですから、専門家の意見に従いますよ」
ありきたりの結論は望んでいない顧客だ。専門家らしい斬新なアイデアを求められている。常識的な答えだと落胆を隠さない相手だ。要注意。

(9)建前の多い顧客…「私の立場からは~こうしか言えないですね」
建前と本音を使い分ける顧客。本音が重要だからとにかくアフターファイブで聞き出すということになる。

(10)クライアント個人の欲求でものを言う顧客…「ぼくはこういのがしたいんだよね…」
自分のフィーリングに合うまで徹底して修正を求めてくる顧客。わずらわしい相手だが、この顧客の要求に応えられる営業は少なく、従って他に逃げない顧客にもなる。

 このマニュアルでは10の顧客像が紹介され、営業対応が書かれていた。現場の知恵を集積することに長けている会社だ。

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